『Trail of Cthulhu』に採用されているルールGUMSHOEについて、概要を簡単に。
— ふぇる/塚越冬弥 (@feltk) 2020年3月9日
まずデザインの根本は「スリムで、調査の失敗により停滞することのないルール」という考えがあります。いわゆる「目星」失敗で、手掛かりが見つからず、状況が前に進まず場がだれてくるのを回避しよう、というわけですね。
そのため、GUMSHOEでは、適切な調査能力を1レートでも持っているPCがその場にいれば、状況を前進させる手掛かりは自動的に手に入る、という仕組みになってます。
— ふぇる/塚越冬弥 (@feltk) 2020年3月9日
キャラクター作成においては「全員で全ての調査能力を網羅すること」が求められ、PL人数が少ないほど1PCに割り振れる調査能力が増えます。
調査能力は自動成功ばかりでなく、消費することで次の効果が得られるようになっているのが、デザインの妙といえます:
— ふぇる/塚越冬弥 (@feltk) 2020年3月9日
1.追加の手掛かりか情報を入手できる
2.その能力に直結した恩恵を得られる
通常、セッション中に調査能力は回復しないので、いつリソースを切るかという判断をPLに委ねる形です。
「1」は、たいていシナリオ側で「ここで《誘惑》を2点消費すれば〜」とかいう形で指定されてます。実運用がもうちょっとフレキシブルにPC行動に合わせて、指定する調査能力とレート数をいじることになるでしょう。
— ふぇる/塚越冬弥 (@feltk) 2020年3月9日
なお、調査能力は使い尽くしても「所持」扱いなので、コアな手掛かりは入手できます。
個人的には「2」の使い方こそが、GUMSHOEの一番興味深い点だと考えています。例えば「《軍事知識》で縁故を頼りに基地に入る許可証を取る」「《警察話術》で警察署の収集物から拳銃を入手」「《建築学》で建物の侵入経路を知る」などが、PLからの提案できちゃうのです(最終的な可否はGM判断)。
— ふぇる/塚越冬弥 (@feltk) 2020年3月9日
私はプレイヤー主導で物語が展開してゆく、いわゆるナラティブなプレイスタイルを(PL時GM時を問わず)好んでいます。なので、このプレイヤーサイドから状況を作っていけて、様々な成り行きを生み出すルールは、非常に好ましく実際遊んでいても面白いのです(GUMSHOEのRPG十数回は遊んでいるので)。
— ふぇる/塚越冬弥 (@feltk) 2020年3月9日
なお、自動成功するのはあくまで調査関係に限った話です。運動とか潜入みたいな、アクション系の行動は「一般能力」を用いた判定を行います。
— ふぇる/塚越冬弥 (@feltk) 2020年3月9日
これが非常にざっくりしており、基本は1D6を振って出目4以上なら成功というもの。状況によって難易度は上がる可能性があり、失敗したなら状況は悪化します。
これを手助けをするのが一般能力。具体的には、ダイスを振るのに先立って、適切な一般能力を消費することができ、その費やした分だけダイスの出目にプラスされます。
— ふぇる/塚越冬弥 (@feltk) 2020年3月9日
つまり通常は、3点消費すれば必ず成功できるわけです。
(なお一般能力は調査能力よりも総数が多く、高いものなら8以上割り振れます)
判定には、競争や戦闘に合わせたやり方もあるのですが、「消費した一般能力+1D6」で行動の成否を決めるのは同じです。無茶苦茶シンプルですが、行動のたびにポイント消費するかを意思決定するのもあり、かなり盛り上がります。
— ふぇる/塚越冬弥 (@feltk) 2020年3月9日
なお、一般能力はたいてい、セッション中にある程度回復可能です。
PCの肉体および精神の頑強さを示す《健康度》《安定度》も、この一般能力に含まれていたりします。なので、厳しい状況では判定にもつぎ込むことになり、どんどん消耗していくことでしょう。
— ふぇる/塚越冬弥 (@feltk) 2020年3月9日
ちなみに一般能力は、1番高い能力が2番目に高い能力の2倍に収まっている必要があり、極振りはやりにくいです。
なお『Trail of Cthulhu』では《安定度》の他に《正気度》があるので、狂っているけど、振る舞いはごく平静とかいう状態もありえます。普通はNPCだけだと思うけど(笑)
— ふぇる/塚越冬弥 (@feltk) 2020年3月9日
あと、ToCでは正気の支柱とか安定の源といった、PCの拠り所をPLに設定してもらい、シナリオに絡めていくという仕組みもあります。
GUMSHOEは、システムによって、プレイのモードが別途に複数設定されていることもあります。例えばToCなら、よりリアル志向で死亡率の高いモードと、パルプ冒険もの的な雰囲気のモードが準備されています。ルール調整は最小限なんだけど、かなり雰囲気が変わるので、シナリオに合わせて選択しましょう。
— ふぇる/塚越冬弥 (@feltk) 2020年3月9日
とりあえず、前に宣言していた概要的なことは書き出したと思うので、ひとまずはこれで。なお、プレイ回数は、ToC2〜3回、『The Esoterrorists』が3回、残りは『Night's Black Agents』か『TimeWatch』という状態なので、ひょっとするとシステムの差異を混同している可能性もあります。ご了承ください。
— ふぇる/塚越冬弥 (@feltk) 2020年3月9日